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あのゲームから,4ヶ月が過ぎていた。
そして,水谷玲子の中の罪悪感も少しずつ,消えはじめていた。
午前10時52分
三栄高校2ー4の教室…
「今日どうする?」
水谷が,授業中に写しきれなかった,黒板の文字を書いていると,同じクラスの[岡平健治]が話し掛けてきた。
実は岡平と水谷は付き合っている。
「健治はどこ行きたい?」
水谷は,ノートに視線を落としたまま聞き返した。
少し悩んだ格好をした,岡平は言った。
「よし,適当にぶらぶらしよう。」
「結局,何にもないんだね」
岡平は,ははっと笑った後,男子に呼ばれて水谷から離れていった。
そして,授業の始まりを告げるチャイムが流れた。
しかし,それは死のゲームの始まりを告げるチャイムでもあった…
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