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ぽろぽろと零れ落ちていく古い記憶たち
集めて拾おうにも、砂粒のようにあっさりとこの手をすり抜けていってしまう
笑ったことも泣いたことも怒ったことも、どうしてそうなったか思い出せず、何故思い出そうと思ったかすら忘れてしまった。
僕の手の中に残るものは、何故そうなったか分からない写真だけ。
一緒にいる相手すら思い出せない
消去され薄れてく僕のメモリー
それはとても悲しいけど、涙は流れない
僕は覚えていられないけど、きっとこの写真や消えた記憶にいる人が覚えていてくれるから
螺子の抜け落ち壊れた人形は、静かに微笑みを浮かべ機能停止した
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