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女でも男でも俺がやりたい時にやらせてくれる相手じゃないと付き合う意味がないと嘯く洋志に、お前の頭の中はそれしかないのかよと深雪が溜め息混じりで言う。 「基本だろ。だから俺ん家来いよ、暫くやってなくてさぁ、溜まってんだよ。なあ、やらせろよ。」 そう言ってニヤリと笑った 深雪を見詰める洋志の眼は欲情を含みそれを隠そうともしてしない。久しぶりに見るそれに深雪はゾクゾクとしたものが身体の中を這い回るような感覚に襲われた。 フフフ、と、微笑んだ深雪は一瞬にして、えも言われぬ色香を漂わせ、見る者を惹き付けて離さぬ妖艶な雰囲気を身に纏っていた。 洋志は今すぐ押し倒して仕舞いたい衝動に辛うじて耐え深雪を連れて家路を急いだ。
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