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駅まで送るという冬馬をすげなく断り冬馬の家を後にする。
深雪と冬馬の家は学校を挟んで正反対にある為切符を買わなくてはならない
「面倒くせぇなあ」
深雪は呟きながら財布を取り出していると、後ろから聞き覚えのある声で名前を呼ばれた。振り向くと友人である同級生の山村洋志が立っていた。
「こんな所で何やってんの?」
洋志が深雪に訊いた
「野暮用って感じ?」
「何だよそれ‥‥ああ、小林冬馬か。あいつもこの駅だったな、で、どうだった?」
深雪は冬馬のことを友人達に話していた。
「あいつ頭おかしいんじゃねぇの?口ばっかでよ。20分だぜ、20分。いや、20分もなかったかも。あり得ないだろ、自分だけ勃ったら俺を放ったらかしてそれで終わりだぜ‥‥」
「ちょ‥‥ちょっとお前声でかいよ。ここじゃ何だから俺ん家来いよ、全部聞いてやるからさ。それと慰めてやるよ」
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