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「いい。遠慮しとく」 「遠慮する柄かよ、不完全燃焼で身体疼いてんだろ。完全燃焼させてくれる相手捜してんじゃねぇの?」 深雪の気持ちを見透かしたように洋志が言う。 以前、洋志と深雪は何度か関係を持ったことがある。1年生からそういった関係を含めての友人である。 「そうだけど、前にも言っただろう、恋人がいる奴とはしないって」 「安心しろ、今はフリーだ」 「はあっ?お前、付き合いだして3ヶ月も経ってないだろう。また別れたのかよ」 深雪が呆れて言った。洋志はこれまでも恋人ができても長く続いた試しがない。1週間もしない内に別れたこともある。 「女ってやつはどうしてああもしつこいっていうかウザイんだろうなぁ、そのくせあっち方面は淡白ときたら別れるしかねえだろう」
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