プロローグ

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まるで、石美様の秘書は不釣り合いだと言われているようで。 こんな庶民の珈琲、お口に合わないのはわかってますが、一口だけでもどうですか? そう告げようとしたけれど、一切口が動かなかった。 もったいないけれど捨てるしかない。 そう思って下げようとしたら、常連さんが飲むと言ってくれたので、冷めているけれどと、テーブルを移す。 感謝を込めて「お代は結構です」と笑顔で告げた。 珈琲は、僕にとって子供同然だから。 「……俺が豆見に行ってる間にそんなことがあったのか」
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