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暗闇の中、白い花が咲き誇る。それを満月が照らして、それを―いや、その先の崩れたエルドラントを見つめる"仲間"達。
「よろしかったの?公爵家で行われるルークの成人の儀に、あなたも呼ばれていたでしょう?」
金髪に青緑の瞳で、青いドレスを着た女性―ナタリアが神託の盾(オラクル)騎士団の制服を着た、マロンペーストを思わせる色の長髪にサファイアブルーの瞳の女性に話しかける。
「ルークのお墓の前で行われる儀式に興味は無いもの」
その女性―ティアは静かに告げる。
「2人共、そう思ったから此処に来たんでしょ」
漆黒の髪に、クリーム色のリボンで結んだツインテールに茶色の瞳をした神託の盾騎士団の導師守護役用の制服を来た女の子―アニスがティアとナタリアに問い掛ける。答えは、告げなくともわかっていた。
「あいつは戻って来るって言ったんだ。墓前に語りかけるなんてお断りって事さ」
黄色い短髪に、変わったベストを着た男性―ガイが皆に語りかけるように言う。
「ティア」と、ナタリアがティアに話しかけると、何?、とティアが返す。「譜歌を詠って下さいません?」
ティアは静かに譜歌を歌い始める。
「トゥエ・レイ・ズェ・クロア・リュオ・トゥエ・ズェ…」
辺り一帯に、ティアの歌声が響き渡る。
「クロア・リュオ・ズェ・トゥエ・リュオ・ネイ・ネウ・リュオ・ズェ…」
仲間達も静かにティアの歌声を聞く。「ヴァ・レイ・ズェ・トゥエ・ネウ・トゥエ・リュオ・トゥエ・クロア…」
「リュオ・レイ・クロア・リュオ・ズェ・レイ・ヴァ・ズェ・レイ…」
「クロア・リュオ・クロア・ネウ・トゥエ・レイ・クロア・リュオ・ズェ・レイ・ヴァ…」
「ネウ・ヴァ・ネウ・クロア・トゥエ・レイ・レイ…」
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