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「「…あ」」
ルークとアニスが閃いた。
ジェイドは再びエルドラントに背を向けると、歩き出していく。
「あ、ちょッ待ってくれよジェイドの旦那」
ガイが追いかける。
「大佐、待って下さ~い!!」
アニスも追いかける。
「大佐、待って下さい;」
ティアも。
「待ってですの~!!」
ミュウも。
「お待ち下さいませ!!」
ナタリアも。
「ちょっと待てよジェイド~!!」
ルークまでも追いかける。
「奇跡、ですか…」
ジェイドが小さな声で呟いた。
♪
光の王都、バチカル。
「急げ、成人の儀が終わっちまうぞ」
ジェイドを先頭に、ルーク達がバチカルの城に向かい駆けて行きながらガイがルーク達に催促する。
「こんなに走ったのはレムの塔以来ですねぇ」
「マルクトの軍人なんだろ、これ位普通に走らないか?」
ジェイドの言葉にルークが突っ込む。
「最近は書類の整理ばっかりですよ。誰かさんの所為で」
ジェイドの言う誰かさん、とは恐らくマルクト帝国の皇帝の事だろう。
「まぁ、最近は護衛任務とか討伐任務ばっかしだろうな」
ガイが軽く笑う。
「貴方は相変わらずブウサギの散歩係ですよねぇ。」
それを返すかのように、黒い笑みを浮かべながら左側のエレベーターに乗り込み、ルーク達も乗り込む。
「……まぁ、な」
ガイが苦笑いをすれば、それを励ますかのようにエレベーターが上昇する。
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