成人と旅立ちの儀

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「以上を以って、成人の儀を終わる」 インゴベルトの一言を聞くと、皆は解散するでもなくルークに向かって行った。 「お久しぶりです、ルーク様!それにガイも♪」 とあるメイドがルークにお辞儀すると、ルークは、あぁ久しぶり、と返すとメイドは今度はガイに接近する。 「ひいっ!?」 当然、ガイは怯みメイドから離れる…と、後ろにいた人物にぶつかる。 「え、あっ失礼。」 その人物からも少し離れると、その人物に向き直り丁寧に、そして貴族らしいお辞儀をした。が、その人物は― 「…ノエル!?」 ノエルだった。いつも通り、赤い上着を着て頭にはゴーグルを装着している。 「お久しぶりです。皆さん」 ノエルは軽くお辞儀をする。 「おや、貴女も成人の儀に呼ばれていたのですか。やはり、ギンジも来ましたか?」 ジェイドがノエルに質問をする。 「えぇ、お兄さんとアルビオール4号機に乗って一緒に来ました。」 ノエルが答えると、ルークが「4号機」という言葉にひっかかる。 「ん?4号機って…」 「ほら、チーグルの森の北にキノコロードってあるだろ。」 ガイが説明を始める。 「知らないよ。行ったことも聞いた事も無いし」 「まぁ、とにかくあるんだよ。…で、そのキノコロードを抜けた先から飛行譜石が見付かったんだ」 「飛行譜石って至る所にあるんだな…」 ルークが感心する。 「そこで」ノエルが後を引き取る。「新たにアルビオールを造って、今は3号機の飛行譜石を取り付けて試験飛行中です」 「じゃあもうすぐ完成なんだな!…って、4号機は誰が操縦するんだ?」 ルークが問い掛けると、ノエルは笑顔で 「ガイさんです」 と言った。
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