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「……えっ」
ルークが心底驚いた顔でガイを見る。
「何でそんなに驚くんだよ。俺の音機関好きはルーク、お前がよーく知ってるだろ?」
ガイが軽く苦笑いしながら言う。
「…そういえばガイ、タタル渓谷の付近に置いて来たアルビオールはどうしました?」
ジェイドが思い出したように言うと、ガイもハッとして顔が青ざめる。まるで女性に触れられたかのように。
「もしかして、忘れた…のか?」
ルークが呆れたように横目でガイを見ると、ガイは青ざめたまま小さく頷く。
「早く取りに行かなければ!」
ナタリアが慌て始めると、ジェイドは
「まぁ、まず落ち着いて下さい。今日はみんな疲れているでしょうし、明日取りに行きましょう」
とナタリアを静める。
「そ、そうですわね。ルークはお屋敷で、私(わたくし)は城の部屋で休みますわ。皆さんはすみませんが、宿屋でお休みなさって下さいませ」
ナタリアが微かに微笑む。
「では、明日の昼に"ルーク邸付近"で待ち合わせしましょうか。…それまで、解散!」
ジェイドの掛け声で、ルークとミュウはナタリアやジェイド、ガイやアニス達の背中を見送った。
ナタリアは、また明日、と昇降機へ向かうジェイド達を見送ると城に入る。
ジェイド達は昇降機で一番下の階へ降りると、宿屋に入って行った。
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