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「あの・・・咲島さん・・・」
自分の字を呼ばれ振り向く。
「ん、どうした?"佐久間(サクマ)" 俺に用か?」
そこに居たのは同じクラス、俺の後ろの席に座る"佐久間 早矢(サヤ)"だった。
「咲島さんは・・・今から帰るところですか?」
・・・・・・変な質問だ。
変だというのも、普通学校が終われば皆帰るだろう? なのにわざわざ分かりきった事を聞くだろうか?
「まあ、そりゃあ帰るが・・・・・・。その前に少し街を歩こうと思ってたけど、駄目か?」
「いえ、駄目とかでは・・・・・・。あの・・・その・・・私も一緒に行っても大丈夫でしょうか?」
「一緒に行って大丈夫って・・・、別に問題は無いけど、何かあったのか?」
俯いたままの佐久間は、もじもじと話さない。
「・・・もしかして噂の"ストーカー"か!?それで俺に彼氏役をやって欲しいとかか?」
「ぁ・・・ぃぇ・・・そういう・・・・・・」
「なんだよ遠慮するなって?困ってるんだろ?
俺とお前、高校入ってからの仲っつっても、もう三年目なんだからよ・・・。
それくらい手伝うって!?」
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