見え過ぎちゃって困るの

祓い師結城くる

<私ハ深ク愛シタノニ
私ハ別レルトイウ言葉ヲ信ジテイタノニ
私ハ待ッテイタノニ>

喜代子ちゃんの周りに黒い霧が立ちこめると恨めしげな表情とさっきまでの表情がチラチラと入れ替わる

｢あわわわわわ…き喜代子ちゃん｣

儂は見ていることしかできなかった。縋るように小僧を見ると何かに耐えているようだった