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心臓が破裂するかと思うほど、私は飛び上がり、声の方向へ向く。
そこには、うずくまる、あの女の子がいた。
「お、大きな声出してんじゃねーよ!」
言い出しっぺの男が、ヒステリックに叫ぶ。なんて見苦しい。
しかし、尋常じゃない悲鳴に、私は訳を聞きたかった。
すると、震えながら、彼女は指差した。
みんなで、その方向に目を向ける。
……窓?
私は、はっとなった。
急いで外の様子を確認する。
しかし、そこは当然闇に飲まれていて、まるで閉じ込められてしまったような、深い絶望感を、単に味わっただけだった。
でも、私は確信していた。
彼女が指差した先……。
・・・
あそこは……あの窓だと。
その時、何かが割れる音がした。隣の部屋から……。
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