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しかしこれはシオン自身の力ではなく、契約した魔物、ゴーレムの力を借りたものだ。
国の研究院が偶然発見した魔物との契約方法により、一年程前から国の戦力として使用されはじめ、今では毎日選りすぐりの兵士が契約儀式を行っており、契約した者はビーストと呼ばれるようになる。
シオンは今から7ヶ月前に契約儀式をしたと聞いた。
「どうかした?」
「…いや、何でもない。
「あんまり無理しちゃだめだよ?」
「分かってる」
俺はベッドから起き上がり家を出た。
(来週には俺も魔物との契約儀式…か)
契約を行うまでどの魔物と契約するかは分からず、その者の力量によって人ではなく魔物が決めるらしい。
(ま、なんでもいいが……いや、妙なのと弱いのは勘弁だな)
ジリリリリ!!
「…!」
「敵襲!敵襲だ!兵士は各自戦闘体制に入れ!」
騎士団の兵士が、走り回りながら呼び掛け周っている。
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