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「はははっ……」
思わず、笑いがこぼれた。
みんなで遅刻しそうになって、全力で走ってきたことが、なんだか……無性に可笑しくて。
気付いたら、みんなで笑ってた。
この時、幸せだなぁって、改めて思ったんだ。
教室に入って色んな奴にあいさつしてると、ちっこい騒がしい物体が凄いスピードで向かって来た。
教室では走らないのがマナーだなんて言うつもりはないが、もう少し大人しくしてたほうがいいと思うぞ。
「なぁ岡田」
「いっ、いきなりなんなのっ!」
向かって来たちっこい奴は、なんのことか解らずに突っかかる。
里菜が、「貴方も同じでしょう」という目線を送って来ていたが、無視。
こんなやんちゃガールといっしょにされてたまるか。
今は目の前の、岡田 未来をいじることに専念する。
「お前なかなか背伸びないな。相変わらず145付近をウロウロしてんのか?」
「うるさい!これは一時的な状態であって……。そう!第一形態なのよ!!」
「第二形態あんの?!」
なんかモビルスーツにありそうなパワーアップだな。ちょっとカッコいい。
「で、具体的にはどんな変化が……」
「身長が3㎝のびるわ!」
「たいした変化じゃねえよ!!わざわざ存在形態変えてまですることじゃねえよ!!」
「第三形態では髪型が変わるわ!」
「フツーに床屋行け!」
形態変化に使われるエネルギーが非常にもったいない気がする。
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