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僕にとって煙草は恋人だった。
もちろん僕は煙草が人間じゃない事もわかっているし、女の子の事が好きな健全な男である。
ただ、あえて恋人だと言ったのは、それだけ僕は煙草を愛していたし、彼女がいないと生きていけないと本気で感じるからだ。
だから、煙草は僕の恋人だ。
彼女との出会いは高校に進学して知り合った友人からの紹介だった。
その友人も高校に進学してから彼女と知り合ったそうだ。
初め、僕は友人の紹介を断った。
何故なら彼女は世間で評判が悪かったからだ。
親や教師、周りにいる大人達はこぞって彼女の事を悪く言った。
その大人たちの中にも彼女の虜になっている奴もいた。
そういう大人達は絶対にこう言った。
「子供にはまだ早い。」
何かに夢中になることがそんなに悪いことなのだろうか、何かを愛でることが本当に駄目なことなのだろうか…………
初めは断った僕だったけど回りの意見に耳を傾けてみて、何が良いことか悪いことか自分で決めてみたかった。
何て言えればカッコイイかもしれないが、本当は好奇心からだった。
そして、友人の彼女を借りた。
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