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「ひとっつも聞いてませんよ!! え、てことは何ですか、それをボクにも手伝えと?」
「そーそー いやぁ話が早くて助かるわ。よしっ、そうと決まれば早速行こうぜ」
「いやいやいや。尚更無理ですよ。ボクもこれから依頼あるんですから」
「そんな事言うなよー。プレイヤー並の強さとは聞いてっけど、そうは言っても中1のガキ二人だぜ。手加減するとは言ったけど、俺一人だとうっかり手が滑って殺しちゃいそうでさ。だからストッパーつーの?リミッターつーの? そんな役としてちょっくらついて来てくれってわけ」
「ちょ、ちょっと待ってください。今、何て言いました?」
「だからぁ、お前にはストッパー役として――」
「じゃなくて、もっと前。プレイヤーがどうのって」
「あー、そのことか。別にたいしたことじゃねぇよ? この山の麓にある街にいる中学生のガキなんだけどな、結構強いらしくってさ。うちの分家が返り討ちにあっちまったんだとよ。ぎゃははははは」
「匂宮の分家を返り討ちにって……十分たいしたことでしょう!?」
少なくとも普通なら笑ってはいられないはずだ。
「そのせいで俺のとこまでお鉢が回ってきたってわけ。まったく、んなことなら最初っから俺ら出しときゃ良かったんだっつーの。二度手間じゃねーか、めんどくせー」
「いや、あの、そんなに落ち着いてて良いんですか? よくよく考えたら出夢さんが出張ってこなきゃいけないような相手ってことでしょう?」
「まあ、そういうことになるな」
だったらもっと焦りましょーよー!!
「だから、なんでそんなに落ち着いていられるんですか…… いや、それよりも聞きたいことがあるんですけど「その2人ってもしかして双子の兄妹ですか?」
「んー 確かそうだったと思うぜ」
うわ、嫌な予感……
「でもって、兄は特殊なボウガン、妹はガントレット使います?」
「おー その通り。良く知ってんじゃん、知り合い?」
あぁ、これはもう確定だな。
だがとりあえず念のため。
「いえ、その2人の名前って分かります?」
「えーっと……あぁ、確か
どうせボクも既に聞いている名前が――
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