9人が本棚に入れています
本棚に追加
「――――で?」
おおう。出夢さんがプルプルしてる。
意外と面白い、なんて言ったら怒られるか。
「んー? なにー?」
「だ か ら「何でお前がここにいるんだ、理澄!!」
まぁ、そーなりますよねー。
危ない状況になることを予想して置いてきているのに、その本人がひょっこり現れるんだもの……
「えーっとねー、うーん、そうだねぇ、単刀直入に言うと――」
「――一人でいてもつまらないから来ちゃった!!」
「「…………………」」
うーん。これにはボクも絶句。
「――な理由で」
また、プルプルしてる。
「うん? なぁに、兄貴」
「そんな理由で、」
おっ!? ブルブルになった。
「そんな理由で、こんな所にひょいひょい来てんじゃねーよ!!!!」
あちゃあ。
キレちゃってますね、出夢さん。
まぁ、理澄ちゃんも自業自得だし仕方ないか。
「えー だってー
「だっても何もあるかっ!! 俺はな、今回の依頼はお前を連れて行く事のメリットが0に等しいと、下手すりゃデメリットにしかならないと考えたからこそ、置いていくことにしたんだよ!!「それだってのに、なーんでお前は言うこと聞けねーんだ!!」
そろそろ止めないとダメかな?
あんまり大騒ぎしてターゲット以外の厄介な相手とかに絡まれても面倒くさいし――って、あれ? これってまさかの敵出現フラグじゃ……
いや、そんなわけ無い。
無いはず。
無いと祈りたい。
「まぁまぁ出夢さん、そのくらいにしてあげましょうよ。理澄ちゃんも反省してるでしょうし」
「ちっ、しゃーねーな。今日のところはヒカルに免じて許してやるよ」
「わーい、ありがと兄貴。ヒカルさんもありがとー。二人とも大好きっ!!」
「た だ し「次は無いからなっ!! 良く覚えとけよ」
ふふふ。
口ではああ言ってるけど、出夢さんもなんだかんだ理澄ちゃんには甘いから。
どうせ次同じようなことがあっても、許しちゃうんだろうな。
しかし、あれだ。
理澄ちゃんのアレはまだ治ってないのか。
まぁ、こちらとしても言われて嫌な気はしないし、出夢さんももう諦めてるようだから気にしないでおこう。
最初のコメントを投稿しよう!