罪状.壱‐壱

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「ふぅん。教えられた通りに来てみれば、確かに腕の立ちそうな兄妹が……。この前の3人組の情報もそうだったが、本当にルーシーが持ってきた情報は確かなようだな」  また遮られてる。  出夢さん、口開いたまま固まっちゃってるし。  というか、この子が出てきたのってさっきの敵出現フラグのせいだよね、絶対…… 「さぁて、早速始めようぜ――っと、あぁ? そっちの狐面のお前は誰だ?」 「人に名前を尋ねる時は、まず自分から               、、、、 名乗るのが礼儀じゃないかな、お嬢さん?」 「!! へぇ、ふざけてんのは恰好だけってわけか。今回は楽しめそうで良かった。この前の、匂宮とかいうトコの3人組は弱すぎて話にならなかったからな。」  ふざけてるとは失礼な。  我が射堂断罪囚に先祖代々伝わる、由緒ある執行衣なのに……  いや、それよりも、今あの子なんて言った?  ゙匂宮とかいうトコの3人組゙だって?  なんでこの子が、戦ったのは黛兄妹じゃ―― 「じゃあ、お望み通り自己紹介してやるよ。俺は「《斬島》第六十六代目 切彦「I'm hitman!!」 「ちょ、ちょっと待って!! 今言った3人組って―― 「Shut up!」  詳しく聞こうとしたボクの言葉は、彼女が放った怒鳴り声と何かが空を切る音によって掻き消されてしまった。 「おいおい、言われた通りこっちは名乗ったんだ。そっちの番じゃねえのか?」  くそっ。  これは落ち着いて話が出来るような相手じゃないな。  となると、捕縛して吐かせるしかないか……  仕方ない、本日二度目の自己紹介といきますか。 「分かったよ。それじゃあ君に倣って。ボクは「射堂断罪囚 総隊長・射堂光「I'm convict.」 「ふぅん、"convict"ねぇ。じゃあ聞くが    、、、 、お前はどっちだ?」 「さてね。あえて言うならどちらでもある、かな」 「そうかい。ま、俺には関係ねぇことだ。それよりも、さっさと殺り合おうぜ。本当の狙いの兄妹がどっかいっちまったからな。」  そうか、どうりで気配が消えたと思ったらどこかに身を隠したのか。  本当は一緒に戦ってほしかったけど、理澄ちゃんがいるから仕方ないか。  だけど、これで安心して戦える。 「準備は良いかい?」 「てめぇこそ!!」        ――――――――――。
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