3人が本棚に入れています
本棚に追加
はぁ、全く散々だ。
中河を起こしただけなのに、
映画はみれないわ、
平塚と日比谷に振り回されるは、
とんだ一日だ。
ため息をつく、帰り道はいつもよりあしどりが重く感じた。
すると、平塚は俺の耳元でささやくとフワリと笑って、日比谷と手をつないでかえっていった。
おぃおぃ。恋人繋ぎかよ。
残されたのは、平塚の言葉と中河と俺......だけ。
夕日が二人を照らして、長い影を創っていた。まるで、この世界に俺達だけしかいないみたいですごく、ドキドキしてた。
ドキドキしてんのに、なぜか心地好くて。ずっとこれが続けばいいと、思う俺が居た。
あ...そぅか。
これが、「好き」なんだ。
ただ、純粋に「居たい」これでいいんだ。
そぅ思えば、いつしか不安や迷いは消えていた。
今なら、言える。
決心をした俺は、中河の名前を優しく愛おしいそぅに呼んだ。
「中河...。」
愛おしい人は、振り返り笑顔を見せてくれる。
なぁ、そんな笑顔も声も仕種も体も心も、何もかも独り占めにさせてくれよ。
中河 悟。
「俺、言わなきゃなんねぇこと、あんだ。」
「なに?雅也?」
恐れなんてない。
「俺、お前のこと」
迷いなんてない。
「お前のこと」
ただ、
「好きだ。」
愛おしい。
「大好きだ。」
オモイ伝ワレ。
最初のコメントを投稿しよう!