誕生日ぷれぜんと、

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今の時期家の中でも肌寒くて沢山着込んでるっていうのに何が悲しくて半袖のセーラー服なんか。 亮は何がやりたいんだか安田に化粧の仕方教えてもろたらしくて、さっきぎとんぎとんにアイメイクされた。これだけでも恥ずかしいのに今こんなもの着たら俺、変質者やんけ。 こんなもの見たらまず俺が拒絶しそうやから俺はなるべく目を閉じながら5分以上もかけてそれを着た。 「り、りょう…着たんやけど…」 「…遅い。今から乱入するとこやった。」 短いスカート丈、両手で引っ張っても延びるわけやないから諦めた。ドアノブを回す音がしたから亮を少し驚かせたろうと思って両手を広げて待った。 「…っわ、」 それから亮が見えた瞬間、俺は亮にしがみつく。 「…、すばるくん、やばい。可愛い。綺麗。足やばい。そそられる。髪の毛やばい。セクシー、可愛い。うわ、やばい。」 「取り敢えず落ち着け。」 亮が顔を赤くしながら手で口を押さえる。髪の毛やばいってお前さんが勝手に弄っておいてよう言うわ。 目をぐるぐる泳がせ、やっと落ち着いた目先は俺を真っ直ぐ捕らえていた。 あげた顔を突然手の平で包まれ、頬から顎を指で厭らしくなぞられると少しだけ突き出しされた色っぽい唇に触れるだけのキスをされる。物足りなく感じるのは一瞬で今度は噛み付かれるような口付けを何度も何度も奪われた。 「んんっ、んぷ、はぁっ…」 目を少しだけ開けると亮が細めで俺を見ていて、視線がばっちり重なったからかぁっと顔が熱くなった。 ×
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