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第二章 海竜神の咆哮
晴紀は風呂から揚がった。
中は中で流石元銭湯な造りではあった。
中だけは。
湯舟に河童やら見たことの無い妖怪の様な生物が沢山いた。
『菊乃さんっていったい何者なんだか。』多少疲れぎみな一言が渡り廊下に響く。
歩き続けて30分。
一向に知っている所に出ない。と言うより同じ所をずっと廻っている気さえする。
『これはまずくないか。』晴紀名物方向音痴が炸裂した。
『てか、ここ本当銭湯か?こんな広い訳無いだろ。』試しに靴下一足だけ置いて。真っすぐに走る。
すると、目の前の廊下にさっき置いた靴下が落ちていた。
『魔術・・・だよな?』晴紀はよく空間系の術にはまり易い。
だが自分から出た事は無かった。
毎回勝手に解けていた。
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