…もう、イヤダ

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足を切断されたショックと太子が本当に壊れてしまった恐怖で僕は混乱してしまった 見つめる物全てが信じられなくて悲しくて 「…妹子?」 「……………」 もう何も信じる事が出来ないよ…… 好きだった太子の目も口も大きな手も声も髪も……全部、全部真っ赤に 全部壊れちゃって… 太子が好きなのに、太子の“笑顔”を取り戻す為にずっと我慢していたのに 信じていたのに…いつか戻ってくれると思ったのに…… 「…妹子?どしたの?足切られてショックか?♪」 「……………」 太子は僕の頬を血だらけの手で優しく撫でて言った ちょっとは優しさが見えそうな光景だけど太子の顔は冷たい笑顔の仮面をかぶっていた
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