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勇「ん?あの人誰?」
勇気は、トーストを頬張るおっさんに目をとめたようだ。
テ「依頼人。猫に家の鍵を取られたそうで、その猫は今このギルド内を逃走してる。そいつを捕まえんのを頼まれた」
一「朝から災難だな、あの人」
おっさんは上機嫌に友里亜に話し掛けている。むしろ嬉しそうだぞおい。
勇「捜すあてはあるのか?」
テ「いや。とりあえず片っ端から捜そうかと」
一「それ、日が暮れるぞ」
やっぱ無謀か。
勇「庭の南側の開けた場所、わかるか?」
テ「南側…ああ、小屋の近くか」
あそこは知ってる。日当たりが良く植物も適度に茂っている空間だ。
勇「あそこ、小動物がよく集まってるんだよ。今日は暖かいし、猫も寄っていくんじゃねーか?」
なるほど。がむしゃらより良いな。
テ「へぇ、行ってみるよ。ありがと」
言い残すと、俺は南へと走った。
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