そうだ、マックへ行こう。

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ピ。と音がして通話が切れた。 目の前には電話で話していた公園。 ヘッドフォンをまた耳に当て、音楽を再開させる。 不思議だ。 ジャングルジムから眺める景色ってこんなにいいものだっただろうか。 空により近くなった気がして、手を伸ばせばあの雲をつかめるんじゃないかと錯覚しそう。 公園内にいるのは、私と犬の散歩をしているおじいさん。 ベンチに座って話す小学生の女の子たち。 赤ちゃんの散歩をしているお母さん。 時折吹く風が頬を撫でていく感覚が気持ちいい。 出来ればずっと、このままでいたいな。 なぁんて思いかけてきたとき。下の方から私の名前を呼ぶ声が聞こえた。 自然と向けた顔。 視線の先には呆れ顔。
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