愛して アイシテ

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2人が付き合い始めて最初の朝がやって来た と言っても何一つ変わらない自室のベットの上で迎える朝だ 若いせいなのか低血圧のせいなのか、いつもながらに目覚めが悪い (・・・寝み~・・死にそ~・・・) 眠気で死ぬ事は無いがついついそう思ってしまう 台所に降りて冷蔵庫を開けてラップの掛かった皿を取り出す そして、ラップの掛かった昨日の夕飯の残り物をレンジで温めて茶碗にご飯を盛る 味噌汁はいつものレトルト 今日は大根と人参のやつ 味噌にお湯をかけているとレンジが鳴った 昨日の八宝菜が温まったようだ カウンターキッチンの向こう側のリビングに出来た物を運んで本日の朝飯が完成した 朝飯をつつきながらテレビを付けて朝のニュースチェックを開始する 渋谷の建て篭もり事件のニュースは出ていたが、事件は犯人の自殺で片付けられていた おおよそ高坂建設の会長が圧力をかけたのだろう "カンパニー"に依頼して丸谷を消した事 何よりも孫娘が薬の売人だった事を隠したかったのだろう 大手建設企業の高坂建設の力をもってすれば可能だろう 良くある話だ 朝飯も半分が腹の中に収まった頃に家のチャイムが鳴った 「貴靖~居る~?」 絢香だった
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