愛して アイシテ

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今日はやたらと時間が早く流れる 感覚ではもう昼休みになった感じだ 適当に背伸びをしてバックをあさった その結果重大な事実が発覚した 昼飯を買い忘れた (なんと言う事だ・・・・・) 絢香と一緒にいた事で完全に浮かれていた (・・・・・どうする・・・) 昼飯無し なんとむごい響きか・・・・・・ 貴靖は教室の中で1人打ちひしがれていた それを知ってか知らずか救いが差し伸べられた 「貴靖く~ん、お昼食べませんか~」 (・・・・・・・え?) 放心状態の貴靖の前に絢香がいつの間にかいた それよりも、今の言葉が幻聴でない事を祈って聞き返したい 「今なんと・・・・?」 「だから、お昼一緒に食べない?って言ってるんだけど」 (神様・仏様・絢香様ーーーー!) まさに救いの神 絢香が輝いて見えている 「勿論!食べる!食べますとも!!」 「・・・そ、そう?じゃあ食べよっか」 そう言って貴靖の机の上に2つの弁当箱を並べた 蓋を開けるとそこには至って普通の中身が入っていたが今の貴靖にはこれが、滞っていた補給が回復した時の久しぶりに食べたマシな食事よりも美味く見えた なんたって自分の彼女が窮地に差し入れてくれた弁当だ 美味く見えない筈がない (・・・・そういえば絢香って料理出来たっけ? まぁいいか・・・・食べよう) 疑問をほっといて弁当に箸をのばした
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