☆終業式☆

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『優ちゃん川好きだいなぁ♪』 優ちゃん事、藤堂優子 俺が小さい頃に隣に引っ越してきた子。 『こ、ここ、今度、え~~~っと....川行こうよ♪』 優ちゃんは喋る時、どもる事が多い。 俺が初めて会った時も、優ちゃんはどもっていた。 優ちゃんママは言ってた。 大きくなれば治るって、 でも小学校に入ると、その喋り方はいじめのターゲットだった。 国語の音読の時間とか、道徳の発表とか、優ちゃんの一番苦手な事で 『お前ちゃんと喋れないんだんべえ?』 なんてからかう奴を俺は容赦なく蹴り飛ばしていた。 『か、か、かず』って言える時もある。 『か.....』で言葉が止まる時もある。 上手く喋れない苛立ちを優ちゃんは、下唇を噛んだり、太ももを叩いたり、髪を掻きむしったりする。 だから俺はすぐに分かる。
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