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ジリリリリリリ~~
『う~ん……』
うるさい目覚ましの音と戦いながら寝返りを打つ。
目を開けないまま手を伸ばして目覚ましを止めた。
また布団に包まり眠りにつきそうな時。
『ユナ~起きなさい。遅刻するよ~』
母の怒鳴り声と同時に部屋のドアが開いた。
私は飛び起きてベッドの上に正座するも、目は開かないままだった。
『もういい加減、目覚ましで起きなさいよ。』
また朝から母の愚痴……というか嫌味を聞きながら、開かない目を無理矢理こじ開けてベッドから立ち上がる。
真っ直ぐ洗面所に向かって冷たい水で顔を洗うと今まで開かなかった目が一気に開いた。
パジャマのまま食卓に座り、朝食を食べる。
寝起きは食欲がないけど無理矢理口に押し込みながら用意された温かい朝食を食べ終えると……
ホテルのフロントで働いてる私は化粧をしないで出勤する訳にいかないので、鏡台の前に腰掛ける。
ため息を吐きながら、化粧をして髪を整えて…
着替えると家を出た。
夜勤の方が向いてるのかも……
と毎回、日勤の度に思うけど彼氏が出来たら日勤の方が嬉しいんだろうなぁぁ。
そんなことを考えながらバス停まで歩いた。
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