2 十条美琴

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翌日、美琴は若干寝不足だった。だがやる事はあるので不機嫌そうな顔で車を走らせていた。 そもそも美琴は別に今の仕事に満足はしていない。機会さえあれば組織から抜けようとすら思っている。 あの、名も無い少年を連れて…… それでも今動いているのは、これからする事が自分の目的に合っているからだ。 やがて美琴は寂れたビルの前に車を停め、ビルの中に入っていく。 そのままエレベーターに乗り込み、『1』を三回押した。 (ここに来るのは久しぶりだな。) 美琴が所属する組織は存在を秘密にされている。故にその施設はこのように隠されている。 エレベーターは一気に地下に向かって下降する。自然落下に及ばないまでもその速度はかなりのものである。 だがそれも終わり、エレベーターはその扉を開ける。 この場所は組織が用意した施設の一つ、死体置き場である。もっとも、死体と言っても『仕事中に死んだ暗殺者の死体』なのだが……
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