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連続して聞こえる発砲音。何人もの男達が拳銃を乱射していた。
無論遊んでいる訳では無い。彼等の顔には共通して恐怖が張り付いていた。
彼等は世間で『ヤクザ』とも呼ばれる者だった。血と暴力に慣れた彼等が、その未知の恐怖に怯えていた。
「ちくしょう、あんガキは何なんだよ!!」
暗い倉庫の中、とある取引で来ていた彼等は、何故か子供に襲われた。
彼等がキチンと子供の姿を見たのは一度だけ、最初に一度だけ見たのだ。その感情を感じさせない、冷たい目を……
それからは地獄だった。子供は一瞬で数人を仕留めた。ナイフで数人の喉を貫き、数人の首を蹴り折った。
そして子供はすぐさま倉庫の暗闇に身を隠し、隙を見付けては仕留めていく。
(ちくしょう……あんなガキ一匹に俺達が殺されるだと?認めねぇ!!俺達は拳銃持ってるんだぞ!?)
彼等は子供を見くびっていた。そうしている間にも一人、子供のナイフに喉を貫かれて絶命した。
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