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「ちっ……てめぇら、円陣を組め!!」
「あ、兄貴ぃ、こんな所に車もバイクもありませんぜ!?」
「バカヤロウが!!」
そんな馬鹿な事を言った男の首が飛んだ。あの子供がまた仕留めたのだ。
やがて一人が錯乱し、たった今絶命した男に拳銃を向けた。そして引き金を引こうとした瞬間……
「っ!!」
子供の蹴りが男の手を蹴る。狙いはズレて別の男に向けて発砲された。
撃った男は呆気に取られ、しかし後悔する事は出来なかった。その前に絶命したのだから……
「退くぞ、急げ!!」
リーダー格の男が叫び、残った三人の仲間と共に出口に向かって走る。
だが、出来なかった。
出口に辿り着く事が出来たのは、リーダー格の男だけだった。他の男達は途中で仕留められた。
そしてその張本人である子供が、リーダー格の男の前に立った。
幼い、小さな少年だった。とても大人を殺せるとは思えない、幼い少年。
だがその手には血に濡れたナイフが握られていた。
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