異常な日常

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『あの~』 ふと前をみると春徒の車の影から人影が飛び出した。 『空野さん、今日は4時あがりのはずだよね。どーしたのこんな所で』 イライラの根元が目の前にいる。 だが不思議と彼女には怒りは湧かない。 その元の原因は自分にある。 仕方ないと割り切ることがうまく社会を生き抜く上で大事なスペックだったりする。 世の中たくさんの不幸のなかに少しの幸せ。 ネガティブ人間の春徒にはどんなことにも心構えがあり、別に驚くことではない。 『あの~』 『うん』 『一言、謝りたくて。…自分だけ帰る訳には行かないし』 『それで4時からずっとここで待ってたの?』 『…はい』
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