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予兆
「うーん…」
私は少しだけ悩んでいた
生理が始まる日が近づいても「お腹が痛い」とか「茶色の血が出る」と言った予兆すら来ないのだ
ただ気分が悪いだけ
どうしたものか…
と言っても私には待つ事しか出来ないのだが
それから３日過ぎた
相変わらずムカムカは止まらない。ご飯はいつもの半分以下になっていた
「ちょっと日にちを調べてみるか…」
手帳を取り、ページをはらはらとめくる
「えーと今月は17日の予定日…先月は…」
１枚前のページを開く
勘違いをしていた私は目を疑った
先月は12日から始まっていて17日には終わっていたのだ
もう21歳だ
こんなに予定日がずれたのは初めてだった
ふと疑問が浮かびあがる。そして
「…子供が…出来たの…？」
独り言だった
優しく、何度もお腹を撫でた
それは不安と喜びが螺旋のように入り交じり、お腹にいるかもしれない子供に、自分自身に問いかけていた言葉だったに違いない
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