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「みゆきちゃんコケそうになってるよ?」
「だって2人共速いんだよぉ~!」
今にも泣きそうな顔をしている美幸を見て飛鳥は少し立ち止まる。
「あすか?どうしたんだ?」
「……ねぇ、よりくん。みゆきちゃんと歩こうよ?」
「何で?」
「何でって、みゆきちゃん可哀相だよ」
可哀相……か。
仕方ねぇな。
「みゆき、走らねぇから歩いて行くぞ」
「よりとぉ……うん!分かった!」
泣きそうだった顔も笑顔に変わり、俺達も笑顔になる。
そして、3人は同じ道を歩いて帰った。
飛鳥の家に着いた俺達は手を洗って飛鳥の部屋に入る。
俺達はローテーションで3人の家に泊まるのが日常となっていた。
こうなればどの家も自分の家みたいになっているからその家に何があって、どんな造りかよく覚えている。
「さてと、今日は何する?」
飛鳥の部屋は女の子らしさが少し足りず、そこに男の子っぽさが入っている。
「アタシはやっぱゲームっ!」
「わ、私はその……ま、ままごと、かな……?」
「ゲームとままごとかぁ、どっちにしよっか?」
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