0.チート、解禁。

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俺が悩んでいると部屋の扉が開く。 「みんなぁ、ご飯出来たわよぉ~」 おっとりした喋り方に特徴のある飛鳥の母、近堂美菜(こんどうみな)さん。 現在2児の母とは思えないスタイルと若さを保っている。 「ご飯!?食っべる――!」 「キャッホ――イ!」 「あ、ま、待ってよぅ!」 ドタドタと音を立てて走る3人。 一軒家だから良いもののマンションや団地だったら怒られているに違いない。 「あらあら、走っちゃダメよぉ」 怒る事が全くない美菜さんの言う事は子供にはあまり効果がない。 「おおっ!ハンバーグだぜ!」 「ハンバーグだぁ!」 「は、ハンバーグ……!」 リビングに集まった俺達はその出来映えの良いハンバーグに驚く。 「お姉ちゃんまだぁ?」 「久遠ちゃん、もうちょっと待ってね」 先に子供用の椅子に座っているのは近堂久遠(こんどうくおん)。 俺達より1つ年下でまだ言葉を覚えたてなのでちゃんと言えなかったりする。 「みんなぁ、ちゃんと座ってねぇ」 『はーい!』 それぞれが所定の位置に座って美菜さんの言葉を待つ。 「では、いただきます」 『いただきます!』
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