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俺はあらかじめ何等分かに切られているハンバーグにフォークを突き刺す。
それを一口で頬張る。
「うっめー!美菜さんの料理マジでうめぇ!」
「あらあらぁ、ありがとうね、頼人くん」
「ママー、あーん」
久遠ちゃんは口を大きく開けている。
美菜さんにあーんしてもらうのを待っているようだ。
「はいはい、久遠ちゃんあーん」
「あーん……ん~!美味しいよ、ママ」
「ありがとう、久遠ちゃん。残さず食べようねぇ」
「あーん……ん~!」
久遠ちゃんの顔を見ているととても幸せそうな顔をしていた。
……良いなぁ。
羨ましそうに見ていたのに美菜さんは気付いたのか、いつもと変わらない微笑みで問い掛ける。
「あらあらぁ、頼人くんもして欲しいのかなぁ?」
「ちっ、違うって!」
「よりくん顔真っ赤ー!アッハハハハハ!」
「うっせーあすか!」
「よ、よりと顔真っ赤だよ?」
「何でもねぇよみゆき!何でもねぇから!」
慌ててごまかそうにも飛鳥には気付かれていてごまかせそうにはない。
一方、美幸はあまり分かっていないようだ。
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