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「お久しぶりです」
そして今日、飛鳥がいなくなってからちょうど7年が過ぎた。
彼女の七回忌が行われる前に彼女の家に向かって美菜さんや久遠ちゃんに会う。
「久しぶりぃ、元気そうで何よりだわぁ」
「兄さん、おはよう」
美菜さんは昔と変わらない容姿をしていて、「本当に歳とってるのか?」と聞きたくなる位変わっていない。
一方、久遠ちゃんは附属生とは思えない程成長していた。
こげ茶色の髪を一つ括りにしていて、活力溢れる元気っ娘に成長している。
スタイルも悪くなく、身長も高くて女の子として羨ましいような体型へ変わった。
「久遠ちゃん、俺は君の兄さんじゃないって何回言えば解るの?」
昔に3人でローテーションお泊りをしていたせいか久遠ちゃんは俺や美幸を兄さん、姉さんと呼ぶ。
「昔から一緒だから今更呼び方を変えろなんて無理な話だよ」
「それでも兄妹関係じゃないんだからさ」
「兄さんは兄さんだよ。昔は姉さん達と一緒だったじゃない」
「そりゃまぁ、そうだけどさ……」
「決まりっ、これからも兄さんでよろしくね」
よく解らない理由で押されて俺は負けていた。
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