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「お姉さま、なにしてるの?」
「ああフラン、丁度良いわ。
ちょっと服を仕立てるから
身体計るわよ」
頭にハテナマークを
浮かべるフランに
巻き尺を巻き付ける。
「新しい服?」
「そうよ、
咲夜のは計ったわ(寝てる間に)」
微妙にずれた会話を交わす二人。
レミリアがとても楽しそうだったが、他人には恐らくわからないだろう。
「どんなの?どんなの!?」
「出来たら知らせてあげるわ。
果報は寝て待て、よ。」
「寝てたらわかんないよ?」
「じゃあ遊んでいなさい。」
「で、どうするのよ?」
「準備は順調に進んでるわ。
あとはあそこの店主に
仕立てて貰って鴉を通して………」
レミリアがとてもイイ顔をしている。
こういうときは経験上、
また何かやらかす気だ。
あえて率直に聞いてみる。
「なにする気?」
「ここでパーティを開くの。」
「はぁ…………?」
主従の関係を無くすのとパーティ。
一体何がどうなってそんな考えになるのか、理解できなかった。
「パチェはちょっと控える?
結構体動かすから。」
「動かす?体を?」
確かにそういうものは体を動かすこともあるが、
パーティー自体は出てもいい。
そこまで重症な訳でもない。
つまりパーティーの目的が
体を動かす事にあると言うこと。
そこまで知れれば知略の魔女、
予想に難くなかった。
「なるほどね………
レミィらしい考えだわ。」
「素敵でしょ?」
「確かに私向きではないわね。」
レミリアは楽しみそうに笑う。
その時ドアがノックされる音、
遅れて妖精メイドの声が聞こえた。
「順調ね。」
「ええ、何か裏があるみたいに」
レミリアの部屋のドアが控え目に開かれ、妖精メイドが入ってきた。
それの後ろにいたのは、
先程話題に上がった射命丸文。
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