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1の続きです。
あるバイト先で、そこのバイト仲間の男とじっこんになり、
やがて、母は、帰るのが遅くなったり、家を空ける事が多くなった。
次第に、父と母はケンカが多くなっていった。
「出ていくわ」
「あの男の所に行くのか?」
「あなたには関係ない事よ」
「子供は、どうするんだ!」
「苦労ばっかりになるから、いらないわ」
「それでも母親か!」
「そうゆう事は、ちゃんとお金を稼いでから言う事よ!」
「アンタが、しみったれた稼ぎしかないから、苦労しているんでしょうが!」
「俺だって、一生懸命やっているさ」
「一生懸命やって、うだつが上がらないから、甲斐性なしって、言ってるんでしょ」
「じゃあね。お達者で」
こうして、母は家を出て行った。
妹が「お父さーん、お母さんどこに行ったの?」
父が「お母さん、もう帰って来ないんだ」
「なんで?」
「ウチが、貧乏だからだよ」
僕も妹も父も、みんな泣いていた。
ただ、みんな泣いていた。
3に続きます。
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