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「ばぁーーか!」
絢乃の大きな声が聞こえてくる。
振り返って絢乃を見ると、真顔で『ベー』と舌を出していた。
なんか、真顔だと可愛い中に怖さがあるな。
絢乃は、気が済んだのか俺とは反対方向に走って行ってしまった。
家、近くじゃなかったのかよ…...
俺も、また前を向き歩き出す。
けど、初めて聞いたな…...
絢乃の大きな声。
って...…
当たり前か…...
昨日、会ったばっかりだしな。
「悪い奴じゃないよな……」
今日の事を思い出す。
絢乃がいた事で…...
今日は、いつもと…...
少し違う日常だった。
変わった奴で…...
何考えてるのか、わからなくて…...
面倒くさい女だけど…...
何故か、放っておけなくて…...
少し気になる。
恋愛感情とかは、当然ないけど...…
なんて言うか…...
こぉ〓人として?
そう。
ただ人として...…
絢乃が気になってしまう。
いない時まで面倒くさい女だな。
絢乃の事を考えながら歩く俺は...…
自分が無意識に微笑んでいる事に気づいていなかった。
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