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満天の星が輝く夜空。
蒸し暑い昼間とは違い…...
静かで涼しい夜。
学校の屋上から見る夜空は、絶景だった。
「今……行くからな、咲(さき)」
静かの屋上で、大切な人の名前を呟く。
今から、俺は死ぬ。
そして…...先に死んでしまった咲の元に行くんだ。
俺は、屋上にある短い柵を越える。
今、俺が立っている場所には足場などほとんどない。
かなり下の方に地面が見える。
あぁ〓
やっとだ…...
やっと行ける、咲の元に…...
「何処に行くの?」
誰もいないはずの屋上に俺以外の声がする。
透き通るような女の子の声が…...
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