1.沙希(さき)

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満天の星が輝く夜空。 蒸し暑い昼間とは違い…... 静かで涼しい夜。 学校の屋上から見る夜空は、絶景だった。 「今……行くからな、咲(さき)」 静かの屋上で、大切な人の名前を呟く。 今から、俺は死ぬ。 そして…...先に死んでしまった咲の元に行くんだ。 俺は、屋上にある短い柵を越える。 今、俺が立っている場所には足場などほとんどない。 かなり下の方に地面が見える。 あぁ〓 やっとだ…... やっと行ける、咲の元に…... 「何処に行くの?」 誰もいないはずの屋上に俺以外の声がする。 透き通るような女の子の声が…...
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