3.明かされる過去

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嫌なブレーキ音が耳に入ってくる。 目の前の光景は…... あまりにも信じられないもので…... 信じたくなかった。 俺は、動けなかった。 ただ、それを見ている事しか出来なくて…... 俺は…... 自分の情けなさに絶望した。 ピーンポン ピーンポン 家のインターホンが鳴る。 誰だ…... こんな朝早くに。 俺は、重たい体と頭を起こす。 ピンポン ピンポン ピンポン しつこくインターホンが鳴る。 「誰だよ……うるさいな」 気分が悪い…... 今日は、ずっと眠っていたい気分だ。 だって、今日は…... 「おはよう」 玄関の扉を開けると絢乃が立っていた。 絢乃か...… 初めてみたな。 絢乃の私服…... 俺は、玄関に立っている絢乃を見て咲を思い出す。 咲も、こんな感じだったな…... 「よっ……」 「ん?どうしたの?元気ない?」 絢乃と見つめ合う。 絢乃の瞳からは、いつも伝わってくる『悲しさ』も…...今日は感じない。 俺も、元気出して行かねぇーとな。
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