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「ほら、可愛い~」
俺と貴久の携帯に付けられた二つのくまの人形
くまが持っている二つのハートをくっつけると一つのハートになる
どうやら貴久は、これが気に入ったみたい
「貴久のほうが可愛いけどな」
「え?!…あはは///」
俺の言葉に照れてる奴。お前のそーゆうとこ好き
……まあ、貴久とのお揃いなら悪くないか。このくま何気に貴久に似とるし(笑)
俺は携帯のくまを眺めて、つい微笑んだ
「亮ちゃんも気に入っちゃった?」
「あほ」
「だからあほって言わないでよ(泣)」
貴久からもろた人形。こいつが店で一生懸命選んでくれとる姿思い浮かべただけで満足してしまう
「あほな貴久でも、ちゃんと好きやから安心し」
「僕だってお馬鹿な亮ちゃんだいすきだもん!」
「おいこら、今、余計なん付いてなかったか?」
「なにも~(笑)」
貴久とおれば、さっきまで風邪できつかったことくらい忘れてしまう
俺の初恋が、長年想い続けた相手が、お前で良かったって思った
ずっと、死ぬまでこうやって笑って過ごせたらええな
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