幼なじみ

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ずっと一緒にいた 物心がつく頃には、 お前といつも一緒にいた 「りょーちゃん!あそぼ」 「うん、なにしてあそぶ?」 「かくれんぼ」 「またするの?ふたりなのに」 「いいのいいのー!」 いつも二人で遊ぶときは かくれんぼをよくした 「じゃあ僕がおにするから たかくんは隠れてね」 「うん!」 たかくん。 幼い頃俺が呼んでいた名前 お前は今も昔も 俺を亮ちゃんって呼ぶよな 「いーち、にーい、さーん、しー…」 「ごじゅう!」 「またあそこかな」 家の近所にある小さな公園 「たかくん」は、いつも トンネル状になった 滑り台の中に隠れる 「たかくんみーっけた」 「えへへ じゃあ次ぼくがおにね!」 「ねえ、なんで たかくんはいつもあそこに 隠れるの? いつも同じだとすぐ みつかっちゃうよ」 たかくんは にこっと笑いながら 「だってりょーちゃんが すぐ見つけてくれないと ぼく寂しいんだもん」 って言った。幼い俺は、 じゃあかくれんぼしなきゃ いいじゃんって素直に思った  
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