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「…貴久?これなん?」
「や…違っ、」
「自分で切ったん?」
「……」
なんも言わんくなってしまった
でも…この横に入った赤い4本のライン
どうみてもリストカットやんか
「……痛かったやろ?だめやん、自分は、傷付けたらあかんで」
傷跡を撫でたあとに、そっとキスした
「…うぅ…う…ああああん」
大声でまた泣き出してしまった
「すまっ…痛かった?!」
「違うの!……どうしてっ…なんで…気持ち悪いって…見損なった…って、言わないの?」
意味がわからんかった
なんでそんなふうに思うん…?
貴久……俺、そこまで追い詰められて
辛い思いしとるなんて考えてなかった
その痛そうな傷…俺が貰ってあげたい
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