記念日

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「あほか」 「あっあほって酷い!」 いやいやいや、んなもんいちいち数えよったら切りないで。一年やったら何週記念日になるんって話やんw 「だってさ、いちいち一週間記念日とかせえへんでも俺らずっと一緒やん?記念日って特別な日やし。毎週毎週祝いよったら特別な気なくなるやろ?……でも覚えとってくれたんやな、ありがとう」 「亮ちゃんだいすき~」 うん、俺もだいすき。って意味を込めて笑顔で返した。 特別な気なくなるとか言いつつ本当は、こんな些細なことで喜んでくれることが嬉しかった 「はい、あげる!」 と、差し出された二つの人形。くまの人形で手には二匹とも半分のハートを持っている 「どっちがいい?」 「どっちがいいって…同じやん(笑)」 「じゃあ僕がこっちの茶色いくまね!亮ちゃんは、こっちの白いくま!」 俺が受け取ると貴久は、絶対俺が嫌がるとわかっているだろうに、こんなことを言ってきた 「ちゃんと携帯につけてね?じゃないとお揃い持ってる意味ないでしょ?」 携帯にはシンプルになにも付けない派の俺。もちろん断るつもりだったが…… 「ね?ね?」 「…はい」 寧ろ強制やった(笑)はあ…はずいやんこんなん(泣)  
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