神猫の物語～みぞれの唄～

みぞれの唄

私は、公園のベンチで子犬を抱いてじっとしてた。
体も心も動かなかった。
じっとしてたら、雨が降って、雨はみぞれになった。
今は夕方だけど日が暮れたら雪になるかもしれない。
でも、じっとしてたら声が聞こえた。
「ば～か」
「どうせ、バカだもん」
誰か知らないけど言い返した。