1726人が本棚に入れています
本棚に追加
………
……
…
「婆ちゃん…」
病院のベッドで眠っている静江の横で呟く哲弥。
封印していた遠い記憶が甦って目頭が熱い。
どうやら暫くは入院状態が続くとのことだった。
美奈はねねと一緒に病院の売店でジュースを買いに行っている。
哲弥も気分転換に病室から出ることにした。
院内の総合待合室に行くと、美奈とねねが並んで座ってジュースを飲んでいる。
「どう?お婆ちゃんは…」
哲弥の姿に気づいて美奈が聞く。
「ぐっすり寝てるよ」
哲弥もねねを間に挟んで座った。
「お婆ちゃん元気になるかなぁ…」
オレンジジュースを片手にねねは上を向いて言う。
「きっと良くなるわよ」
そう言って、美奈はねねの頭を撫でた。
最初のコメントを投稿しよう!