1726人が本棚に入れています
本棚に追加
「パパ、死なない?」
不安になったねねが聞いた。
「多分…、死んじゃうかも…、そしたらどうする?」
意地悪なことを言う。
「ねねちゃん、泣いちゃうからダメ」
「大丈夫だよ、パパはいなくならないよ。運動会の時に言っただろ?またねねが転んだら、パパが助けてやるってさ」
笑いながら哲弥はねねの頭を撫でた。
「お兄ちゃん、もうそろそろ今日は帰ろうよ」
「そうだな、このままずっといても仕方ないな」
三人は立ち上がって病院から出ることにした。
外はいつの間にか暗い。
夜空は月が明るく光っていた。
工藤静江が早く元気になるようにと願いながら、三人は家に帰って行った。
最初のコメントを投稿しよう!